平成15年5月8日(木)に発生した当社のシステム障害について

>> ホーム >> 平成15年5月8日(木)に発生した当社のシステム障害について

お客さま各位
平成15年5月19日
株式会社ジャパンネット銀行
代表取締役社長  藤森秀一


5月8日に発生した当社のシステム障害について


5月8日(木)から翌9日(金)にかけて発生しました当社のシステム障害により、当社のお客さまのみならず、振込先等のお客さまにも多大のご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。 これまでの調査結果に基づきまして、障害の原因およびそれらに対する当社の取組状況をご説明申し上げます。

1.障害発生の状況

5月4日(日)、「取引用データベース」を制御しているミドルウエア・ソフト(以下「データベース制御システム」といいます)のバグ(プログラム上の不具合)の修復を実施いたしました。その際、システムベンダーの作業手順の不手際により、「取引の更新日時を書き込むファイル」に不具合が潜在する結果となりました。
5月8日(木)18時14分の取引により、当該ファイルの不具合な領域に書込みが起こり、バグが顕在化、その影響でデータベース制御システムがダウンし、本番系システムがダウンしました。
本番系システムのダウンにより、待機系システムが起動しましたが、同様の不具合によりダウン、結果として、本番系、待機系で構成したデータベースシステム全体が機能を停止するという、全面障害となってしまいました。
尚、不具合が発生したファイルは、「取引の更新日時を書き込むファイル」のみですので、お客さまの取引情報には影響ありませんでした。

2.障害復旧の状況

5月8日(木)18時14分の障害発生後、直ちに当社内に対策本部を設置し、システムベンダーと共同で、原因究明に努めました。しかしながら、上記のように、予期せぬバグによる障害で、その状態が複雑であったため、事象切り分け、原因究明に、障害発生から9時間を要しました。
また、修復作業においては、バックアップデータの一部を関西に所在する災害対策用バックアップシステムから回線伝送により取り寄せる必要が生じるなど、新たな作業も加わり、修復が終了したのが9日(金)14時となり、その後のサービス再開準備とあわせ、障害発生から完全復旧まで、22時間を要しました。

3.原因及び当社の取組状況

以上の障害発生状況、復旧状況を勘案、当社としましては、「取引の更新日時を書き込むファイル」の不具合が顕在化する前になぜ発見できなかったのか、更には、障害復旧作業が長期化したことについて復旧手順やリカバリーシステムに問題はなかったのか等々、原因の徹底的な分析を行い、システムベンダーとの緊密な連携の下、主な再発防止策を決定いたしました。
今後、可及的速やかに、全力を尽くして再発防止策を実現していく所存です。

4.主な再発防止策

今回の障害発生を重く受け止め、システム運営体制からシステム基盤の強化に亘る再発防止策を以下のとおり決定いたしました。

1) 5月13日(火)に社長、藤森を委員長とする「システム基盤・体制強化委員会」を設置し、システムベンダーの経営もメンバーに入れ、原因分析の深掘り、再発防止、システムリスクについて経営レベルで協議、決定する体制を構築しました。

2) システム運営体制にかかわる再発防止策として、「当社とシステムベンダーの運用管理体制の連携と強化」、「障害発生時のシステムベンダー専門サポート体制の強化」、「実際の障害を想定した障害訓練の実施による運用管理体制の継続的なチェック」を対応する方針としております。

3) システム基盤にかかわる再発防止策として、「システム作業の際の、事前確認システムの構築」、「データベースファイルの修復時間の短縮を目的としたシステム構成の見直し」、「現用の電算センターと災害対策用バックアップシステム間の回線能力の増強」を対応する方針としております。

上記2)、3)の具体的対応内容は本年7月末をめどに「システム基盤・体制強化委員会」で決定し実施に移す所存です。

5.おわりに

今回発生いたしましたシステム障害により、約22時間もの間、すべてのサービスの利用を停止せざるを得なくなった事態を招来したことにつきまして、決済業務を担う銀行として、重ねて深くお詫び申し上げます。
最後に、今回の障害に対する一連の対策を通じて、お客さまの信頼を一日も早く回復できるよう、全力を尽くしてまいりますので、今後ともご指導、ご愛顧のほど何卒よろしくお願いいたします。


以 上



平成15年5月8日から5月9日に発生したシステム障害への対応状況



Copyright 2003 Japan Net Bank. Limited. Allright reserved.